わかりやすく解説! 工業簿記

先入先出法(総合原価計算)

期首仕掛品原価は、すべてこれを完成品の原価に算入し、当期製造費用を、完成品数量から期首仕掛品の完成品換算量を差し引いた数量と期末仕掛品の完成品換算量との比により、完成品と期末仕掛品とにあん分して完成品総合原価および期末仕掛品原価を算定する(先入先出法)。
原価計算基準 第2章実際原価の計算 第4節原価の製品別計算 
24総合原価計算における完成品総合原価と期末仕掛品原価 3
より

月末仕掛品金額

当月製造費用を完成品数量から期首仕掛品を差し引いた数量と、期末仕掛品の数量との比により期末仕掛品を算定します。
数式で表すと、
当月製造費用(当月投入金額)  ×月末仕掛品量
当月投入完成品量+月末仕掛品量
で算定します。


完成品金額

月初金額と当月製造費用の合計に期末仕掛品を差し引いた金額を完成品金額とします。
数式で表すと、
月初仕掛品+当月製造原価-月末仕掛品
で算定します。




資料

進捗度
月初:0.5
月末:0.4

材料費

個数算定

当月投入完成品
800(完成品)-100(月初)=700


金額算定

月末仕掛品原価算定
13,500 ×200 =3,000
700+200

完成品原価算定
1,000+13,500-3,000=11,500

ボックス完成

加工費

数量算定

月初仕掛品
100個×0.5(進捗度)=50個

月末仕掛品
200個×0.4(進捗度)=80個

当月投入
800(個、完成品)+80(個、月末仕掛品)-50(個、月初仕掛品)=830個

完成品
800個
 うち、
 ・月初の完成:50個
 ・当月投入完成品:800個-50個=750個


金額算定

月末仕掛品
20,750  ×80 =2,000
750+80

完成品原価
1,000+20,750-2,000=19,750

ボックス完成




合計

仕掛品勘定

月末仕掛品原価

3,000(直接材料費)+2,000(加工費)=5,000

完成品原価

11,500(直接材料費)+19,750(加工費)=31,250

完成品単位原価

31,250÷800=39.1(小数点第2位を四捨五入)

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