セグメント別損益計算(事業部の業績測定)


資料

お菓子A
1個あたり販売額 100
1個あたり変動費 50
生産、販売量 200 個

お菓子B
1個あたり販売価額 200
1個あたり変動費 120
生産、販売量 100 個

固定費

製造原価、販管費
固定費は10,000で、内訳は下記のようになる。
・固定費製造原価 9,000
・固定費販管費  1,000

固定費製造原価を個別費と共通費
なお、固定費製造原価は、個別費、共通費に分けられ、
 個別費 6,000(お菓子A2,000、お菓子B4,000)
 共通費 3,000
となる。

固定費販管費
固定費販管費はすべて共通費である。

個別費および固定販管費を自由裁量費と拘束固定費に
個別費であるお菓子Aとお菓子Bは自由裁量費40%、拘束固定費60%に分けられる
固定販管費も同様に自由裁量費40%、拘束固定費60%に分けられる。

固定費の分類

今までは固定費は共通費としていましたが、その固定費を関係づけられるものには個別固定費として関連付け、共通のものは共通固定費とします。
20製造固定費(個別費共通費)

製造固定費を個別固定費、共通固定費に分類

固定費製造原価は9,000です。
資料から、
・お菓子A 個別固定費2,000
・お菓子B 個別固定費4,000
・共通費 3,000
に分類することができます。



個別費を自由裁量製造固定費、拘束固定費に分類

固定費製造原価の個別固定費
個別固定費は更に、自由裁量製造固定費と拘束固定費に分類することができます。
21製造固定費(自由拘束)

資料から自由裁量費40%、拘束固定費60%に分けられるので、
お菓子A 個別固定費2,000を
・自由裁量製造固定費:800(2,000×40%)
・拘束固定費:1,200(2,000×60%)

お菓子B 個別固定費4,000を
・自由裁量製造固定費:1,600(6,000×40%)
・拘束固定費:2,400(6,000×60%)
に分類します。



固定販管費を自由裁量販管固定費、拘束販管固定費に分類

資料から、個別費はなく共通費のみとなっています。
そして共通費は、自由裁量費、拘束固定費に分類します。
30販管固定費(自由拘束)

固定費販管費1,000を自由裁量費40%、拘束固定費60%に分類します。
・自由裁量販管固定費:400(1,000×40%)
・拘束販管固定費:600(1,000×60%)
に分類します。

固定費が分類できたところで、製品別予算損益計算書を作成します。

製品別予算損益計算書

製品別予算損益計算書

お菓子Aお菓子B合計
売上高20,00020,00040,000
変動費10,00012,00022,000
貢献利益10,0008,00018,000
個別自由裁量製造固定費8001,6002,400
管理可能利益9,2006,40015,600
個別拘束製造固定費1,2002,4003,600
製品貢献利益8,0004,00012,000
共通固定費
 拘束製造固定費3,000
 自由裁量販管費400
 拘束販管固定費600
 計4,000
営業利益8,000

それでは計算方法を見ていきます。

売上高

1個あたり販売額×販売量
お菓子A
100×200=20,000
お菓子B
200×100=20,000
売上高合計
40,000

変動費

お菓子A
1個あたり変動費×販売量
50×200=10,000
お菓子B
120×100=12,000
変動費合計
22,000

貢献利益

売上高-変動費
お菓子A
20,000-10,000=10,000
お菓子B
20,000-12,000=8,000
貢献利益合計
18,000

個別自由裁量製造固定費

上記の固定費項目で計算しました。
お菓子A:800
お菓子B:1,600
個別自由裁量製造固定費合計
2,400

管理可能利益

貢献利益-個別自由裁量製造固定費
お菓子A
10,000-800=9,200
お菓子B
8,000-1,600=6,400
管理可能利益合計
15,600

個別拘束製造間接費

上記の固定費項目で計算しました。
お菓子A:1,200
お菓子B:2,400
個別拘束製造間接費合計
3,600

製品貢献利益

管理可能利益-個別拘束製造固定費
お菓子A
9,200-1,200=8,000
お菓子B
6,400-2,400=4,000
製品貢献利益合計
12,000

共通費

拘束製造固定費
製造原価固定費の共通費3,000です。

自由裁量販売販管費
上記販管費項目で分類した400となります。

拘束販売販管費
同じく上記販管費項目で分類した600となります。