わかりやすく解説! 工業簿記

原価差異(標準原価計算で生じた会計処理方法)


原価差異は下記の3つの計上方法があります
・売上原価に全額賦課
・一括調整法
・ころがし計算法
それでは、1つずつ見ていきます

資料

原価標準
直接材料費 @100×1g  =100
加工費    100×1時間 =100
合計           200

金額は標準単価を使用
販売価額は、1個あたり300

材料

実際発生額
材料費
消費金額:8,000
消費量:89g

差異算定
価格差異
8,000(標準原価金額)-8,000(実際金額)=0
差異無し

消費量差異
80g(標準原価量)-89g(実際消費量)=△9g
△9g×@100(1個あたり単価)=△900

加工費

加工費実際発生額:7,800

加工費差異算定
7,000(標準原価金額)-7,800(実際発生額)=△800(借方)

製品

標準原価計算の原価差異 ①売上原価に全額賦課

原価差異は、損益計算書の売上原価の項目に全額計上します。
原価差異
900(材料消費差異)+800(加工費差異)=1,700






標準原価計算の原価差異 ②一括調整法

材料費と加工費の原価差異を合計した金額を、売上原価、期末製品、期末仕掛品に配賦する方法です。
標準売上原価

    1,700     ×12,000 =1,200
12,000+3,000+2,000

期末仕掛品

    1,700     ×3,000 =300
12,000+3,000+2,000

期末製品

    1,700     ×2,000 =200
12,000+3,000+2,000



標準原価計算の原価差異 ③ころがし計算法

材料費の原価差異、加工費の原価差異ごとに、売上原価、期末仕掛品、期末製品に配賦する方法です。
材料
標準売上原価

  900   ×60 =600
60+20+10

期末仕掛品

  900   ×20 =200
60+20+10

期末製品

 1,300  ×10 =100
60+20+10

加工費
標準売上原価

  800   ×60 =600
60+10+10

期末仕掛品

  800   ×10 =100
60+10+10

期末製品

  800   ×10 =100
60+10+10



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